一般財団法人
地域公共交通総合研究所
The Research Institute for Local Public Transport
一般財団法人
地域公共交通総合研究所
The Research Institute for Local Public Transport
2001年、2002年の規制緩和以来、全国の地域公共交通を担っている路線バスや鉄軌道会社の70%以上が赤字経営に陥り、離島や生活航路を担う旅客船事業者の多くは船を造る企業力を失い、地域路線バス企業はバリアフリー適合車輌の新規導入はおろか存続の危機で、年々地域公共交通の路線が減少し、衰退している。
だが、苦境に立つ地域公共交通の、本当の病巣は何かを知る人は少ない。先進諸国で地域公共交通を民間に任せ切ってしまった国は日本だけという現実を知らずして、本当の地域公共交通の再生はできないだろう。
和歌山電鐵や中国バスの再生と、路線廃止表明後わずか19日でその幕を閉じた井笠鉄道のバス路線の再建や、その公設民営のモデルとなった津エアポートラインなどの具体的な再建経験をもとにして、どうすれば地域公共交通を地域づくりの観点から真の意味で救うことができるのか、現場サイドでの再生を通じて実証してきた。
私が携わった交通運輸事業の再生は、旅客船事業2社、新設1社、鉄道事業1社、バス事業2社、タクシー事業5社と物流事業5社と多岐にわたり、規制緩和後の交通運輸事業衰亡の実情に立ち向かい、再生してきた現場から、多くの規制緩和の功罪を体験してきた。
公共交通・運輸業の現場に立脚した政策や、コンサルティング、学術論が極めて少ない業界のため、多くの再生経験から、規制緩和後の公共交通の問題点を多々抱える行政や企業や市民団体から相談や助言と講演の依頼を受けることが極めて多くなった。
地域公共交通の問題解決には、経営を熟知した上で、公共交通の根本問題や技術的な実務と行政や市民などの地域との関わりから、一件、一件毎の対処法が異なるため、実際に再生をしていかなければ分からないといえる。
昨今、地方の疲弊が激しいが、豊かな日本創造のためには地方のしっかりした基盤が必要といえ、その地域で安全安心に暮らすためには地域公共交通の存在は欠かせない。危機に瀕している公共交通事業とは裏腹に、今後の高齢化の進展や、環境問題、マイカー主体の日常生活での運動不足からくる健康問題の解決等々に、地域公共交通の存在はますます重要になるといえる。
元気なまちづくりの一環として、それを支える地域の公共交通を救う一助となることを目的に、この問題に造詣の深い研究者や実務者とともにこの総研を設立する。
2013年4月4日
小嶋 光信
1 | 地域公共交通の経営分析と企業評価の実施 |
2 | 地域公共交通の路線分析と対策の立案 |
3 | 地域公共交通の経営改善策の立案 |
4 | 地域公共交通の破綻に伴う再建案の立案 |
5 | 行政と共同で地域公共交通の分析、研究や再建指導の実施 |
6 | 地域公共交通の政策課題の研究、分析と提言の立案 |
7 | 地域公共交通をテーマにした講演 |
8 | 公共交通の活性化へのイベントや事業の具体案の作成と社員教育と実地指導 |
9 | 安全・サービス教育指導 |
10 | その他地域公共交通の各種相談 |
このロゴは、実務と知見が融合し、地域公共交通の未来を切り拓く姿勢を象徴しています。バス・鉄道・船など多様な交通モードを束ねる両備グループの現場力と、行政・学術界の第一人者が結集し、持続可能な交通ネットワークを共創。ロゴの流れる形は、地域と人、知恵と現場をつなぐダイナミズムを表しています。
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