服部 重敬
40年前の学生時代、大都市で路面電車が続々と廃止されるのに立ち会うことで路面公共交通のあり方に関心をもち、鉄道会社に職を得て、事業者の視点から有効な活性化策を考えてきました。しかし、現在のわが国の路面公共交通を取り巻く環境のもとでは、事業者単独の努力では、その維持・存続を図るのは大変厳しくなっています。
これに対して先進国といわれる国の多くは、路面公共交通を都市機能の維持や行政として担うべき重要な住民サービスのひとつとして認識しており、財政面を含めて積極的に支援しながらサービスレベルの維持・確保に努めています。その象徴が、世界各地で整備が進んでいる次世代型路面電車=LRT(ライトレール・トランジット)といえます。
これまでLRTの都市交通機関としての機能と、コンパクトシティや高齢化社会の到来など、今後、わが国で求められるまちづくりへ寄与できる可能性について、諸外国の事例を調査・研究し、その成果を出版物等を通じて発信してきました。しかしながら、個人として活動できる範囲は限られ、また、会社勤めの制約もありました。今後は研究員としての立場により、一層の研鑽に励むことができればと思っています。ご指導、ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
氏 名 服部 重敬(はっとり しげのり)
略歴等
1954年 愛知県名古屋市生まれ。
1976年 富山大学経済学部卒業
名古屋鉄道株式会社に入社
この間、名古屋市「名古屋市総合交通21検討委員会」委員、
名古屋都市センター「都心部公共交通施策検討調査」検討会構成員などに就任
2014年 名古屋鉄道を定年扱退職
主な著書