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速報!!
地方公共交通の「地域での協議促進」や「共同経営」が 11/27法制化!

(一財)地域公共交通総合研究所
代表理事 小嶋光信

(一財)地域公共交通総合研究所
代表理事 小嶋光信

2018年2月に、いわゆる「路線の良いとこどり」申請に対して、両備グループが31路線の廃止届を提出し、国へ問題提起をしたところ、国は迅速に「少子高齢化の地方では競争と路線維持は両立しない」と理解され、国土交通省と内閣府で地域公共交通のあり方が検討された。

その結果「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律」が2020年11月27日に施行されることが、昨日(11月11日)発表された。

官報の法律の改正の文言を読むと何やらよく分かりづらいが、要は、
1.地域における協議の促進
乗合バスの新規参入の申請があれば、国は地方公共団体に通知し、地方公共団体は地域協議会で議論し、国に意見を提出することになった。
2.独禁法のカルテル規制を適用除外
独禁法に特例が創設され、ダイヤや運賃などの調整が共同経営で行われるようになり、サービス改善が行いやすくなった。

の2点が大きなことで、需給調整規制廃止での規制緩和の交通競争政策が、この法改正によって、地域における生活交通網の維持に向けての第一歩が踏み出された点は大きい。

しかし、80~90%赤字事業だった地方交通が、このコロナ禍により100%赤字事業化した感があり、10~20年先かと思われていた地方消滅が危惧される少子高齢化社会の姿が突如現れたかのようで、今後も10~20%の移動の縮小が推測され、回復する見込みがたたない。アフターコロナにおいては、地域公共交通の維持が極めて難しくなると想定される。
アフターコロナを見据えると、私が今まで論じていた
地方公共交通の抜本的改革としての3本柱(参考3参照)
1.運送法の改正
2.地方公共交通維持のための財源の確保
3.「乗って残そう公共交通国民運動」の推進
の3点の政策の必要性が現実化し、公設民営(赤字路線では公設民託)が進められるように法整備と財源整備が急務となってきたと言えるだろう。

2020.11.12.

参考1.:国交省 発表内容
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo12_hh_000173.html

参考2.:【法改正の公布概要】

持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取り組みを推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令が令和2年11月11日に公布された。

1. 施行期日は、令和2年11月27日
2. 改正のポイント
①「地域公共交通再編実施計画」を「地域公共交通利便増進実施計画」に改め,地方
公共団体によるプランの作成が「できる」から「努力義務化」された。
②乗合バスの新規参入等の申請があった場合、国から通知(国は通知しなければな
らない)を受けた地方公共団体は、「地域公共交通利便増進実施計画」への影響等
を踏まえ、協議会で議論し、国へ意見を提出する。

参考3.拙稿「国が地域公共交通維持に法制化!」

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